「嫌い、なんて、………うそ」





季蛍が言う。







「………嫌いなんて大嘘!!」








「……」








「大好きッ、大好きなのに…全然来なくてすっごい不安だし、料理冷めちゃって…ヒック」









「………」









「蒼からの電話、さっき、さっき気づいて…手が勝手にバカバカって打って、何通も何通も送っちゃって…」








「……」









「……ッ好き、蒼のこと、好き、




嫌いなんて、嘘!!!」









「………知ってる、」








「………」











「だからッ…。


俺だって、季蛍のこと好き、好きだよ」








「……ヒック」