俺が悪いとわかっていても、……もう帰ったとわかっていても、見渡してしまう。







「……季蛍の家行ってみるか」















そう言って店内を出ようとした俺の携帯が、メールの受信を知らせた。












「……季蛍だ」














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12月 24日
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バカ!
バカバカバカ!









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そんなメールが何通も、何通も。









何通も………………。











『何時間待ってると思ってるの!!






バカバカバカバカ!
最低!嫌い!だいっきらい!』








そんなメールが何通も。



















店の入り口で、そのメールが止まるのだけを、ひたすら待ち続けていた。