時計が午後5時40分をさした。 今から病院をでて、6時に間に合うか間に合わないかぐらいだ。 だけどそんな時、俺にかかる急患の数。 4、5人の急患を見つつ、腕時計をチラチラ見つつ。 「……」 携帯で、連絡している暇などない。 だからこそ、俺は焦っていたんだ。 季蛍に俺が仕事だと伝えていないから───