……たった一週間ほどの入院から退院した季蛍は、精神的に負担がかかっていて。
俺も毎晩見に行けた訳じゃないから、ちゃんとそばにいてやれた訳じゃない。
それでもちゃんと季蛍のこと、わかってたつもりだった。
でも、港が毎日毎日病室で季蛍を診察してくれて、あまり知らない看護士に看病されて、不安でいっぱいだったんだと思う。
電話で話す、
「大丈夫か?」
と聞いていたあの時の俺は、少し無責任だったとおもった。
もっと、気の利く言葉をかけてやればよかった、とか。
医者らしくないけど、季蛍が虫垂炎になったと聞いて一番苦しいのは季蛍のハズなのに、なぜか俺まで…苦しんで。
そのせいで季蛍に心配かけて。
『蒼を困らせた』
と思った季蛍は、何もかも全部我慢して。
元気だと、見せようとご飯は全部完食。
診察を拒否することも一度もなくて、
検査だっておとなしく受けたと聞いたし。
それも全て、俺のためだった。
そのことが、わかった瞬間、季蛍に申し訳なくなった。


