「……ゆか、ゆき、ゆく、ゆけ、ゆこ」 「……ゆかと、ゆきはあるとして、他はあんまないんじゃないか? ……あ、ゆこもあるか」 「んー……」 「じゃあ名字で考えればいいよ。 Sで、この病院にいる人。」 「さーきーや」 と港が言い、 「………俺?」 と、芙羽が笑う。 「看護士とか、医者とか」 「全員思い出せないって……」 「あっ、ヤバい俺この後オペあるんだ」 と港が席を立つ。 「もう、仕事は怠るなよー」 と、芙羽と言いながら俺らも仕事へ戻った。