その後、高島が外来へ行った後の食堂では、まだその話が持ちきりだった。
「SYって誰?」
「知るわけないだろ。だって俺たちの知らない全くの無関係の人だろ、きっと」
「でもやっぱり院内恋愛してんじゃないの」
「えーそんな人いる?」
「………」
港と芙羽が俺を見つめる。
「……あ、季蛍とってこと?」
「…まぁそれとこれとは別か」
と、話を戻す港。
「……Yさん、ってことだろ?」
と芙羽が。
「……よしこ」
と港。
「よしこ?よしえだろ」
と、芙羽が水を飲みながら言う。
「……よしえ?違うよ、百合子だよ」
「由紀子かもしんないだろ」
……………低レベルの言い争い。
「あー、もう。
……どっちでもいいだろ。」
と、言えば我に返る2人。


