─────寝室 「……季蛍?」 唸る季蛍の肩を揺すると、顔をしかめて目を開ける。 「……マフィン作ったけど食べる?」 「…………」 「……ん?」 「……食べ」 「………」 「ない…」 「食欲ないか。……」 「ごめ……」 「いいよ。…保存としくね」 「やっぱ食べ…る」 「食べる?………無理しなくていいよ」 「無理してない。…食べたい」 「わかった。じゃあ持ってくるよ」