久しぶりに家に帰宅。
夜、季蛍と連絡は取っていたけど…それでも顔色のみれない一週間は心配だった。
医局で会うことはあっても、果織ちゃんのことでいっぱいで、あまり季蛍に目をいかせてなかったから。
家に入れば、案の定。
テーブルの上に並べられた、数々のご飯。
だけどどれも、サランラップがかかっていて手をつけた様子はない。
「……季蛍は?」
子供たちのいないこの家の中で呟く。
寝室のドアを開けると、
「………あれ?いない」
家中探し回って、季蛍を見つけた場所。
ダイニングテーブルの下。
「………ハァ。なんでそんな所にいんの?」
「………寒い」
「季蛍ー。出てきてよ」
「動けない」
「…………あぁー。寝室で寝れば良かったのに。何でそこで寝るの?」
「暖かい………」
…………もう意味がわからない。
だらーんの季蛍の腕を引いて、引き上げ、リビングの椅子に座らせる。