宮川さんと2人きりになった病室。
「果織ちゃん風邪かなぁ?」
「ですかね?……入院当時と同じ感じなんですよ。蒼先生も多分気づいてると思います」
「入院当時もあんな感じだったの?」
「そうですよ。……確か、元は家族の人が病院に通院してたんですよ。
それについてきてた果織ちゃんが…妹と中庭にいたら…戻しちゃって。
それから、それを対処したのが蒼先生でした。
入院当時はもう…毎日号泣で。
なんだか…戻し方も同じっていいますか…。少し心配です…」
シーツを換えながら宮川さんの話を聞く。
「……そうなんだ。初めて知った。」
「今回も…入院当時みたいにならないといいんですけどね。精神的に不安定になるのは……内科医じゃ手に負えないんで。
……でも、蒼先生はそれ、乗り越えてきましたから。果織ちゃんのことも。だからすごいですよ。
尊敬です。尊敬」


