「着てた。蒼が着てた。
……あの日は格別にかっこよかったの!!」
「……そんなムキにならなくても」
「……あ。ごめん」
「でも…。そんなの初めて知ったよ。俺超不安だったんだからな、あの日。
…季蛍、まともに俺のこと見ないし。キスしたあとも気まずそうに俯いてるし。
来年も行こうね、の声もなかったし。
不安だった。」
「…それは蒼がかっこよかくて、まともに顔見れなかったの」
「…それ聞いて安心した」
「……………。
あのさ、さっきの続きなんだけど…」
「続き?」
「………私が好きな蒼のところ。」
「…………く、の続き?」
「……蒼の、
……く…
………………く」
「…………く?」


