数個乗ったところで、家をでる時間もそんなに早くなかったためすぐにお昼に。
俺と港が行く、と言ったのを聞かずに売店へ行く季蛍と陽さん2人。
俺らは売店が見えるベンチに座った。
「……はぁ、久しぶり。遊園地来たの」
「……だな」
港が眉をひそめながら、売店へ向かう季蛍と陽さんを見つめる。
「……どうかした?」
「……いや。」
港の視線の先は、季蛍と歩く陽さんを捉えていた。
「………陽さんがどうかした?」
「んー……。陽、実は微熱あるんだよね」
「微熱?」
「……今日止めようって言ったんだけど。楽しみにしてたし、季蛍さんたちも誘ったんだかせ絶対行くって聞かなくて。
…この間の休みもさ、行けなかったんだよ。陽との買い物」
「………そうなんだ」
「7度4、か5だったかな。……上がるからだめっていったんだけど。
……もし季蛍さんに移したらごめん。本当。
移すからだめってことも言ったんだけどさ」
「大丈夫だよ、季蛍は。」
「……ほんと、移すかもしんないのに」
「陽さん、どうしても港と来たかったんだよ。でも…俺ら誘って…。良かったのか?」
「……陽、いざとなると恥ずかしくって~とか言ってたから。」
「そうなんだ、陽さんらしい」


