「…んッ」 目が覚めると、蒼の手が服の中で行ったり来たりをしていた。 「…あ、季蛍。…大丈夫?」 フリフリと首を振る。 「……だよな。熱がこんなに上がってんだから」 と、額に手を触れて言う。 「……ごめんね。…迷惑ばっかり」 「そんなこと思ってないよ。……季蛍、今から芙羽んとこ行こ。で、診てもらおう」 「……何で?」 「なんでって、熱が高いんだもん」 「………」 「高島いないし。芙羽が診てくれるって。」 「………」 「じゃあ、行こう」