ピピピピッ ピピピピッ
「……季蛍、見せて」
俺がそういえば、高島が季蛍の服から体温計を抜き、俺に見せる。
「……8度?……高いな。」
「出張に行く前に診ましょうか?」
「あぁー、そうしてくれると助かるんだけど」
「じゃあ季蛍、部屋移ろう。診てあげる」
「………いいです。全然怠くない」
「……季蛍。」
高島がため息をつく。
「なぁ、季蛍。…高島今日出張だからさ、今診てもらった方が季蛍のためなんだけど。」
そう言うけど、首を振る。
高島が、
「……ほら。熱上がっちゃうよ」
「……怠くなったらちゃんと言います。でも寝てれば治ると思うんで、大丈夫です」
「…じゃあ俺診れなくなるけどいいの?」
「………はい」
「わかった。じゃあ、そういうことなんで蒼先生に任せますよ?」
「了解ー。……高島これから出張だからそっちの方がいいかもな。」