「…高島。俺ら家入っても平気?」
「…どうぞ」
「じゃあお邪魔しますー」
フラフラな高島を支えながらも家の中に入る。
高島がソファに座るのを見て、俺もバッグを下ろす。
「今日、なんか食べたのか?」
「………」
「食べてないって。季蛍」
「ダメじゃないですか。いつも私には言うくせに」
「もう季蛍に振らないで下さいよー。っていうかなんで一緒に来たんですかー?
……っていうか、その前になんで家に来てくれたんですかー?」
「放っておける訳ないだろ。……そんな咳して、熱も計れないだなんてさ。」
「……ハハ、ですね」
「高島先生!キッチン借りていいですか?何か作ります」
と、季蛍が言うと
「いいけど…………」
「じゃあなんか作りますね。高島先生は蒼の診察待ってるんで。じゃあ蒼あとよろしく」
と季蛍がキッチンへ向かう。
さっき買ってきたスーパーの袋を抱えて。
「……えぇ、寝てれば治るんで」
「寝てて治らなかったのが高島だろ。」
「……そんなことないですって」
「ごちゃごちゃ言ってないで熱計れ。…とりあえず」
「………はい」