───ある日の朝





「高島が来てない…」






医局で呟いてから、一時間がたった。







何が何でも遅くないか?








「蒼ー。果織ちゃんだよ~」







と季蛍。







その腕の中には果織ちゃんが抱かれていた。








「……どうした?」







「んふふー。血液検査脱走」









……あぁ、なるほど。







「なぁ、高島見た?」






「今日は見てないよ~、ねー果織ちゃん」







「うん」







……どうしたんだ?