それから少しして、診察室に呼ばれる。 「……いーよ、入って季蛍」 「……。」 椅子に座り、お兄ちゃんから目をそらす。 「……お腹痛いの? ……蒼くんに言ってきたの?」 「………」 「……どうした?お腹ってどこ」 「……ここ」 「…………子宮?」 「……んー…まぁ…」 「っていうか季蛍顔赤くない?…熱?」 フリフリと首を振る。 蒼並みの勘を持つお兄ちゃん…。やだ。 「……じゃあ診てあげるから。あっちの部屋行ってて」