そんな思い出……。





あれは付き合い初めて何年目だ?





結婚したのは何年目だ?






とか思いつつ、暑さでダウンしてしまった陽の背中を冷えたタオルで拭いてあげる。







「……前、自分でやる」





と、タオルを俺から奪って体の前を自分で拭く陽。






ベッドに横になる陽と、その隣に座る俺。












タオルをベッドサイドに置いた陽が、俺の渡した冷えピタを貼ろうとがんばる。







片手で前髪をあげ、片手で冷えピタを持つ。







だけど、片手じゃうまく貼れずに冷えピタにくっついた髪の毛を引っ張りながら







「んんーッやだぁーこれ」







とか言っている。








「あー、もういいよ。俺やる」







前髪に貼りついた冷えピタが、陽が手を離して顔に貼りついて




「んんんーッ!!嫌ぁッ」







と声をあげたところで俺は思わず笑みがこぼれた。







「……ハハ、冷えピタ顔に貼りついてた」






「酷いッ!!どうにかしてッ……」






と言われ、ゆっくり冷えピタを剥がして、片方の手で前髪をあげる。





額に冷えピタを貼ると、嬉しそうに微笑む陽。