スースー寝る陽の手を握って、そんなことを呟く。
「……ごめんな」
こんなことすら助けてあげられなくて。
会えなくて、デートすら行けなくて。
陽に他の男がいるだなんて、信用出来なかったりして。
………ごめんな。
そうしたら、握っていた陽の手が俺の手を、握り返した。
「………陽?」
「……港、私大丈夫だよ。…ごめんなんて言わないで?
……私のためにごめんなんて………使わないで?」
「…陽」
「私こそ……。心配かけて、迷惑かけて、…ごめんね?
……助けてくれてありがと…う」
「陽ッッ………」
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