それを聞いてますます不安になる。
またインターホンを押して、陽が出てくるのを待った。
………ん?待てよ。
もしかしたら、インターホンを押しているのが俺だなんて思ってなくて…。
他の人なら出ることができないから、出てこないのかもしれない。
そうとすれば…。
メールで
『陽の家の玄関前にいる。玄関の鍵、開けて?』
とメールを送信して、家の前で待った。
それから二分もしないうちに、ゆっくりカチャリという音が聞こえた。
「……陽?」
ドアを引いて、開けるとそこには、額に冷えピタに、首にはタオルを掛けて大量の汗をかいている陽。
「ちょ、」
名前を呼び終わらないうちに、俺の胸元へ倒れ込んだ陽。
…熱い。


