「かおりんちゃ~ん、そんなに泣かれると僕が泣かしたみたいだよ」
「だってそうじゃないですか~」
と、看護士の宮川さんが呟く。
「ええー?僕じゃないよ!…宮川さんじゃないの?」
「えっ違いますよ~。高島先生ですよ」
「宮川さんが乱暴に……」
「やってませんってぇー、」
と、なすりつけあう2人。
「ん、じゃあ点滴しといて。」
「はい~」
島内さんが点滴をするのを見届けて、入り口でまたなすりつけあう2人の元へいく。
「なすりつけてる場合じゃないだろ?…泣いてるんだから。果織ちゃん」
「だって本当に僕じゃないです…」
「私でもないです!!」
「……はぁ。で?果織ちゃんの診察終わったわけ?」
「大号泣されて、服も掴んで捲れなくて診察出来ませんでしたよ」


