「ふー」 片手は綿あめ、片手は俺と手をつなぐ季蛍の浴衣姿。 久しぶりに見た。 「……ほんとに飼うのか?金魚」 「芙羽餌係ねー」 と、後ろの会話を聞く。 後ろを振り返ると、凜さんが金魚の入った袋を片手にしている。 「あれ、金魚とったの?」 「凜がどうしても飼いたいって言うから」 「へぇー。」