「どうします?今混み合ってるらしくて、結構待つみたい何ですけど」
「……じゃあ一応受付しよ。他の患者さんもいるわけだし。…ね、季蛍。
どうしても無理だったらどっかベッド借りよう」
「じゃあ受付してきます」
「よろしくー」
「……蒼」
「…ん?随分顔色悪いね…。熱計った?」
「計って…ない」
それを聞いて白衣のポケットに手を突っ込むけど、
「あれ?………ない。」
「蒼先生~受付しましたー。」
「あ、高島、体温計貸して」
「体温計ですか」
と、白衣に高島も手を突っ込む。
「………あ、こっちかな」
と、胸ポケットにも手を突っ込んで出されたものは
透明の袋に入った例のトマト…。
「……あれ、ハハハ違いました」
「違いました…じゃないよ、体温計」
「ああ、すいません。……あ、あった。どうぞ」
「ありがと」


