「あッぉ…」 「どうした?……救急外来来たの?」 頷く季蛍。 「……なんで?」 「気持ち……悪ッ…………あた…ま」 途切れ途切れに話す季蛍。 「……季蛍さ、救急外来のどこかベッド行こうよ。……すごい震えてる」 「……気持ち…悪ぃ」 白衣のポケットに忍ばせていたビニールを広げて、季蛍の口元に持って行く。 俺も季蛍の椅子の隣に腰掛けて、背中をさする。