─────ドンっ
廊下の音で目が覚めた。
「………やば、」
どうやら季蛍と寝てしまったらしい。
危機感を感じながら、季蛍に掛け布団を掛けて病室を飛び出した。
「あれ?……果織ちゃん」
「蒼先生……」
さっきの音は果織ちゃんだったのか。
「どうした?」
「………んん」
果織ちゃんを抱えて医局へいそぐ。
「あぁー、蒼先生」
眠たそうな高島がファイル越しに俺を見つめる。
「……ハハ、ごめん。眠そうだな」
「患者と寝ていた蒼先生に言われたくないですよ」
「あ、見てた?」
苦笑いすると、
「全然帰ってこないから見にきたら、2人仲良く寄り添って寝てるしー。
もう僕も隣にねる人ほしいなぁー。」


