────チュンッ チュンッ……
トントン叩かれている気がして、薄く目を開けた。
「んッんーー」
伸びをしながらトントンする方を見ると、
「おはよ。起きてよ、季蛍」
「………蒼。」
「6時半。果織ちゃんより遅いぞ」
「………6時半ー?早い……」
「病院の朝は早いの。」
「……蒼も早いね…」
「ちょっと早めに来た。……まだ熱下がんないね」
と、額に手を触れながら言う。
「…6時半早いって。もっと寝る」
「とりあえず検温して」
「やだ…」
「ワガママ言うな。ほら…」
無理矢理服の中に手を入れられて、体温計を挟まれる。