ガラガラッ
「あのさぁー………………あ。。」
ごめん、という微かな芙羽くんの声と…
やばいと気づいたときには遅かった2人。
ゆっくり蒼の背中に回っていた手が離れた。
「…ご、ごめん」
「あ、いや、その……ノックすれば良かった…な。ごめん……」
と芙羽くん。
「……で、その。………検査結果」
「あ、うん、そ、そう。」
動揺しまくる芙羽くんと、顔が真っ赤な蒼。
「………っていうことだから、うん。はい、よろしく」
目を疑うスピードで病室を飛び出した芙羽くん…。
もう芙羽くんと目、合わせらんない。
「………でさ、季蛍。頭打ったんだってな」
突然の切り替えに頭が追いつかず
「へ?」
としか声が出ない。
「……聞いてた?今の。
頭、打ったんだって?」
「……あ、うん、打った。」
「さっきの検査じゃ別になんともなかったんだけど…。心配性が誰かさんに似ちゃった高島くんがさぁ、念の為ってことで……」
「入院?」
「……2日だけ」
「2日か…」


