家についても、顔をうずめて泣きじゃくっている季蛍。
俺も布団に入り、季蛍に布団を掛けた。
季蛍の体から感じる熱と、布団の暖かさがミックスして、布団の中にこもる空気が暖かくなっていた。
「……蒼」
泣き疲れ、そして熱でぐったりとする季蛍が横になる俺に抱きつき胸元に顔をうずめた。
「……眠い」
季蛍は胸元でそう呟く。
「ん、寝よ。目閉じて」
「………でも寝たくない」
「なんで…?」
「……発作、起こしそうな気がしてきた」
「……大丈夫だよ」
「……今日寝ない」
「……はぁ、俺が隣にいるでしょ?
……起こしていいから。苦しかったら」
背中に手を回してトントン叩きながら言う。
「………うん」
「おやすみ」
「……おやすみ」