怠くて蒼の腕の中でぐったりしている時に、蒼は額に手を触れたり、乱れた髪を結びなおしたりしてくれた。
そして、徐々にこみ上げた吐き気は治まらず、戻す寸前まできたのに……
「吐く」とその二文字が言えず、必死に抱かれる腕の中で動いてみる。
「……ん?どうし…」
「……ゲホゲホゲホ」
…………遅かった。
手で口を押さえたものの、……蒼のワイシャツを汚す羽目に……。
「………気持ち悪かった?」
なんとか頷けば、蒼かどこかに忍ばせていたビニールを広げる。
「……ほら」
「……ッゲホゲホ」
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