数個手に取ったサンドイッチのうち、一個はなんとか押し込んで食べたが、もう一つは食べれる気もしない。






むしろ、戻してしまいそうだ。







テーブルの上にサランラップでくるんだサンドイッチを置いて、ソファに戻ろうとした。







そのとき、サンドイッチの乗るお皿の隣にメモ書きがあることに気づく。








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季蛍へ。

頭が痛くて辛いなら、右。

咳が出始めて辛くなったら左。


一番手っ取り早いのは、上。



辛くてどうしようもなかったら、



  →→俺に電話。




   
   ♠ฺ我慢だけはしないこと。

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そのメモ書きに書かれた、右や左。






右には頭痛薬が置いてあり、左には咳止め。






そして、手っ取り早い、というのは風邪薬の事だった。





「……飲もうかな。」