「ほら、凜。俺が優しいうちに飲め」
「……錠剤じゃないから嫌」
…………錠剤の市販の薬がないけど、粉薬ならある。
だからこれを飲んでくれないと……
「薬飲んだら、またペロペロキャンディーなめてていいから。」
「言われなくてもなめてるもん」
布団の中でそう言う凜…。
「もうわかった。俺は知らないからな。薬も飲まなくていいし、明日病院へも連れて行ってあげない」
「いいよ?病院行きたくないから」
「……とにかく俺はもう知らないからな。勝手にしろ」
蒼はこういう時、ちゃんと説得させて飲ませるんだろうけど
俺は、そこまで優しくしない。
飲みたくないなら飲まなくていい。
その代わり、風邪も治らない。
自業自得。