リビングの椅子に腰掛けた俺は、キッチンから夕食を運んでくる季蛍を見つめる。 テーブルに夕食を並べた季蛍が、溜め息と共に俺の隣に腰掛けて、机に突っ伏する。 「いただきまーす」 多分ハート型と思われるハンバーグに箸を通す。 「…これハート型?」 「………うん」 力のない返事が返ってくる。 「…おいしいよ、季蛍」 「………うん」 「……怠いんだ?」 「……うん」