医局の中の、とある固まりの中では、俺の風邪の話題で持ちきり。
そう、芙羽と高島と港が。
だいたい港は外科だろ、と突っ込みたくなるけど……。
「蒼先生の体、もうなんて言ったらいいやら…」
「え?何、そんなにいい体してんの?蒼」
何事にも興味津々の芙羽…。
「もう、肌白いし、なんて言うか…」
「高島ー!俺の体のこといふらすな」
「いい体してるんだからいいじゃないですかー。羨ましいですよ」
と、ごちゃごちゃ言う俺たちを、潤んだ目で見つめる季蛍が俺の視線の中に。
「…………季蛍。なんか泣きそう」
と、呟くと芙羽と港と高島がいっせいに季蛍を見る。
「えっ、季蛍なんで…」
と高島が言う中、季蛍が、
「……私の蒼なのに」
と。
なぜ男に嫉妬する必要があるんだ、とも思うけど。
「き、季蛍。ごめんって。」
……潤む季蛍もなんだかよくわかんない。