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ガラガラッ






「……あ。どうぞ?」







高島のさすベッドに季蛍を寝かせる。








「……さっき戻してた」







「……風邪ですかね?」







「んー……」







「寝てるうちにやっちゃった方がいいですよね」







「うん。やっちゃって」








と、早速聴診器をつける高島。







眠る季蛍の服を開けて、聴診器を入れている。








「…んッ」






あ。季蛍が…起きた。






「いやぁっ!!」







「……季蛍、俺」







「…高島先生」







「やだった?……ごめん」







「……蒼……意地悪」






「は?」







「……蒼にやだって言ったもん」







「……でも診てもらわない限り帰れないだろ?ったく、ワガママ言うな」








「………そんなこと言ったって…嫌なのも嫌なんだからしょうがない……もん」








「……聴診器、大丈夫じゃないの?」








「……大丈夫じゃないの。」







「………………」







「でも、季蛍。やらずにはいられないから。とっとと終わらせるね」







意を決したらしい高島が聴診器を入れる。








「…やっ」






体を起こそうとする季蛍の体を、俺が押さえれば、俺を睨む季蛍。






「季蛍。息止めないの」








「んん、やぁ!」








「………高島の聴診器はダメなのかな」








「………ですかね?」









「……………」







あ。落ち着いた……