高島が果織ちゃんの頬を包み、見やすいようにはしてくれるけど…。 ……高島がいて見えない。 「…高島、ちょっとずれて」 「ああ、はい」 「ああ、もうちょっと上」 「え、上ですか?」 「そう。……ん?高島から見て、もうちょっと左上にあげて」 「こうです?」 「あっ。違う、逆」 「えっ?こうですか?」 「ああー、違うってば。もっとほら、こっち」 「こっち?こっちですか?」 「じゃなくて、こっち」 「え?こっちです?」