「で…。季蛍大丈夫そう?」
出張先で買ってきたマフィンを病室の机に並べながら問う。
「……さっきから二回ほど意識飛ばしてるんで。で、今上野先生が念の為って血液検査してくれましたけど。
あ、検査結果はまだです。上野先生が」
「あぁ。そうなんだ」
「っていうか、それなんです?」
「マフィン。季蛍が大好きなの」
「ほんと甘いですね。季蛍に」
「マフィンみたいにな」
「……そうですね!!マフィンみたいに甘い夫婦ですよ、蒼先生と季蛍は」
「……何ムキになってんの」
「なってないですよ…」
と溜め息をつく高島。
「高島だって彼女いんだろ?甘~い夫婦になれるよ。いつか」