ガラガラッ
中に入ると、高島が腕時計を見ながら脈をとっていた。
「高島。」
「あぁッ、蒼先生…。心配したじゃないですか」
「ごめんなー。ほんと」
「良かったですよ………。季蛍も心配してましたからね。
“もしかしたら事故に”とか言って」
「…なわけ」
「……でも、それはど心配したんですからね!!」
「ごめんって。」
「…………蒼先生、季蛍のこと診たいですか」
「……それってどういう意味さ」
「……俺が診るより、蒼先生診る方が季蛍もいいんじゃないかなって」
「処置してくれたのは高島だろ?だって。
主治医として。ありがと」
「……その“主治医として”は余計です!」
「ああ、ハハ、ごめんごめん」