──ある日の夕方
珍しく、季蛍も俺も早く帰ることが出来て、家族全員家にいた時のこと。
季蛍がキッチンで、晩ご飯の支度。
愛優は部屋で、夏来は俺の隣。
パソコンをいじる俺の隣で、あーだこーだと、口出しをする、かわいい2歳。
「ぱぁぱ。コレ何?」
「んー…?」
「こえ。(コレ)」
ポチッ
「どれー?………………え、え、え!?
な、夏。今、どれ、え、コレってどれ?」
「……コレ」
「ぎゃあああああああ」
「うるさいよー。蒼」
季蛍が苦笑いでこっちをみる。
「季蛍!!夏来が、夏来が、」
「な、何?」
「……パ、パ、パ、パ、……「ぱぁぱ?」
と夏来が横入りしてくる。
「違う!ぱぁぱじゃなくて、夏来が、」
「夏来が?」
と季蛍。
「パ、パ、………「パンツ!」
と、夏来がまた横入り。
「ちがーーーーう!!」
「もう、何?」
と季蛍。
「パソコンの、電源を、消・し・た」