布団からのそのそでた季蛍が怠そうな顔で瞬きをして、





「……あれ。


私…………幻覚が見えてる………







目の前に………蒼がいる……」







と呟く。








「季蛍、俺。蒼」









「……蒼?……ほんとだ、蒼だ」








ぼーっとしすぎ、季蛍。







「具合悪いの?」







「さっき…オムライス食べたら、気持ち悪い…………」