「今までの思い出全部!!
偽り?ねぇ、そうでしょ?」
「……季蛍はさ。
俺と過ごした今までを偽りだったのか?って聞いてるわけ?」
涙を溢れさせる季蛍。
風も強さが増してきた。
「今まで過ごした夕飯の時間も!
一緒に過ごした甘い夜も!
俺からしたキスも全て!
嘘だったって言いたいのか?」
「……………」
「2人の子供たちを育ててきたのは?全部嘘って?」
「………」
「俺が今まで頑張ってきた季蛍への愛情も全て水の泡か?」
「違う!」
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