いつもは結ばれている髪も、今日は解けていた。






そして、その長い髪も…風でバタバタなびいている。












「……季蛍。…………俺は季蛍を、離さないよ」









「………うぅっ……ヒッグ…」








「……季蛍がとれだけ俺を嫌っていても。」










「ヒッグ………ヒッグ」









「前にも言ったけどさ。俺への不満があるなら言え」







「…ヒッグ…ヒッグ」








「前俺に言ったことと、付け加えて今。言え」











そんな言葉を遮るかのように、季蛍が首を振った。










これでもか、というくらいに。