俺の中で特に心に残った研磨との記憶は、あいつが引きこもりになった時だ。 「……研磨」 「……」 「いるのはわかってんだ、返事はしろ」 「…………」 「いい加減出てこい」 研磨が飼っていた猫のミケが死んだ。 研磨は異常に可愛がっていて、兄弟のように育ったからあいつの悲しみは尋常じゃなかった。 本当に部屋から出てこず、あいつの親も心配していたのを覚えている。 「……研磨」 「…………」