「騒がしいね」

「そうだね、タノシソー」


篠田がこっちを見ながら言う。

棒読みのなかでももっとも素晴らしい棒読みだった。

ビックリしすぎて、拍手を送るのを忘れた。


「興味なさそうだなー」

「うん、まあ」


そうか、篠田はこういうことに興味ないのか。

素っ気ないなあ。


「なに落ち込んでんの」

「お前のせいだ、死ね」

「知ってる?この世で一番強いのはドMだってこと……」

「ほんとくたばれ」



やっぱり遠いな。



篠田との距離が改めてわかった気がした。