「陽太って好きな女子とかいるの?」




急にされた質問。



相手は前の席の女子。




「さあね」


「わ、あーやし」




いるよ。


ほら、今日も笑ってる。




「いないのー?」



「いや、陽太いるよ!」



「えー?ほんと、陽太」





余計な口出しをしたのは、隣の席の清水。


一番仲がいい同性の友達だけど、好きなヤツとかそういう話はしたことない。





「清水…」


「えーいつも見てるじゃん、し…」





!!!




「モガモガっ!」



「うっせーよ、なんで知ってんだよ」



「あ、やっぱ当たり?」




こそこそと、女子に背を向けて話す。






「篠田、だろ?」





図星で、なんとも言えない。