狼君の孤独



家の手前に来た時、肩を叩かれた。



振り向くと、さっきの人と同じくらいの年齢の人が二人立っていた。




「ね、悠李見なかった?瀬戸口悠李っていう男の子」




通り魔、かな…?って、はじめは疑ったけど、そんな雰囲気はなくて、普通の男の人なんだと確信した。





「いや、名前言ってもわからないだろ」


優しそうな男の人が、明るそうな男の人の頭をポコッと叩く。



「あ、そうだね!
僕と同じくらいの身長で…黒い髪の男の子!あと、そこらへんの芸能人よりもすっごく整った顔立ちで、あとは───」

「顔、整ってないから」


あれ…、この声…