―――放課後

「弥亜~!またね!」

美雨にそう言われ、私は

「うん。またね」

と答えた。

・・・さすが人気者の美雨。
友達の私とですら一緒に帰れないなんて・・・・・・。

内心いいなと思いながら私も帰る準備を始めた。

「・・・あ、筆箱がない」

もしかすると、6時間目に受けた授業の教室に忘れてきたのかもしれない。

「(確か6時間目の授業は・・・音楽だっけ)」

私はそう思うが早いか、音楽室へ向かって歩いていった。