キーンコーンカーンコーン



授業の始まりを告げるベルが響きわたった。


さっきまで生徒でにぎわっていたのに、いつの間にか屋上には私たちだけになっていた。


「あっ!やばい!授業始まっちゃう!」


美香は慌てて弁当を片付けていた。


私も急いで弁当を片付ける。


「ほらっ!あかり、いこっ!」


美香が焦らすように言った。


「あっ…うん!」



美香にばれないように静かに流れた涙をぬぐい、美香のあとに走って教室へ戻った。