大好きだから、幸せになって。

「肉離れ及び脱水症状と熱中症だ。
普通、こんなにいっぺんになるか?」

俺が落ち着いたのを確認して、
藤村先生が俺の症状を教えてくた。
「ははは。」
俺はまあ、苦笑いするしかない。

「坂口も目覚ましたし、
もう、こんな時間だから、
今日は全員早く帰れ。
橋本先生、駅まで送ってやってもらっていいですか?」
「分かりました。」
橋本先生が了解の意を示す。

こんな時間?
そう思って、時計を見ると、
大会が終わってから、1時間弱経っていた。
医務室を出て行こうとする部員達を見ると、
27人全員がいることに気付いた。

きっと、俺が主将だから。
こんなんでも、学校内での資料上では部長だから。
みんな、帰りにくなったんだろうな。

俺は慌てて声をかける。
「みんな!
…ごめんなさい。」
バツが悪くて、みんなの方を見れない。

「坂口先輩。
そこは、ありがとうのがいいと思いますよ。」
副主将は優しいな。
「そうですか?
…じゃあ、ありがとうございました。」

俺がそう言いなおすと、
部員達はそれぞれ笑顔で
「お疲れ様でした。」
と言って、医務室を出て行った。