「はい。
じゃあ、今日はこれで終わり。
気をつけて帰れよ。」

聞き飽きた毎日のHR終了の挨拶。

クラスメートが帰り支度を進めるのを横目に見ながら、俺は足早に部室に向かう。

この学校は一応、
この辺りでは進学校の部類に入る学校だ。
だから、部活も3年生になると同時に辞めるのが殆どだ。
俺や矢野、長野みたいに今も部活をしているのは珍しい。


部室のドアを開けると、
俺が一番乗りらしく、
まだ、誰もいなかった。

当たり前か。
掃除当番も今週は無く、
HRが終わって、すぐ来たのだから。

とりあえず、着替える。

支度が終わる頃には、
2/3ぐらいの部員が来ていた。
だいたい着替え終わるのを待って、
グラウンドに向かった。