大好きだから、幸せになって。

「いや、その、
橋本先生に挨拶を、と。」

しどろもどろ答えると、
藤村先生は一層
怪訝そうな顔になり、

「すりゃあ、いいんじゃねーのか?」

と、俺にとっては

100メートルを100本走れ。

と、同等な労力を使う出来事を
あっさりと口にする。

「い、いや、そうなんですけど。」

先生はしばらくして、
合点がいったというように
1度うなずいて、
ニヤッっとした。

「坂口、おまえ。

コミュ障だな?」

「い、いや、
そんなわけ無いじゃないですか。
や、やだな。
冗談やめてくださいよ~。」

かなり上ずった声で俺は答える。
背中には変な汗がつたい始める。

何しろこの人にばれたら、
確実に菅野先輩との話題の種にされる!