「俺たちのこと、
言うか言わないかは
坂口に任せ「俺は

俺は、
何も知りませんよ。

体育科室に
プログラムを
取りに来ただけです。」

これが俺の出した答え。

やっぱり
菅野先輩が
泣くことになるようなことは
したくない。

袖口で涙を拭いて
先生に笑顔を見せた
体育科室を出た。

最後に見せた笑顔は
きっと、すごく痛々しかったと
自分でも思うけど。

途中で教頭に注意されたのも聞かずに
俺は教室まで走った。
そして、あくびをしながら教室に入るのだ。